家づくりを始めて、最初に心を奪われたのがBESSの家でした。
結論から言うと、私はBESSを建てませんでした。デザインはあんなに好きだったのに。理由はたったひとつ、「メンテナンス」です。
今まさにBESSで迷っている人に、フラットな実体験として残しておきます。
まず、どこに惚れたのか
無骨で、それでいてあたたかい。展示場に足を踏み入れた瞬間、完全に心を持っていかれました。
木に囲まれた空間、ウッドデッキで過ごす休日……「こういう家に住みたかったんだ」と、理屈じゃなく体が反応した感じでした。正直、その日はもう"建てる気"でいたくらいです。
調べて気づいた「木の家は、手入れが前提」
ところが、冷静になって調べていくうちに、ひとつの現実にぶつかります。
木の外壁は、定期的に塗り直しが必要だということ。
一般的な住宅の外壁塗装が10〜15年に一度と言われるのに対し、木の外壁は3〜5年ごとに再塗装が必要とよく言われます。紫外線や雨で木が傷むので、保護のための塗料を塗り続ける必要がある。さらに、憧れていたウッドデッキも、傷みやすく1年に一度塗り直すケースもあるそうです。
手間も、お金もかかる。木の家の良さは、この手入れとセットなんだと、ここで初めて腹落ちしました。
我が家は、ズボラだった
そこで、自分に正直に問いかけました。
「この手入れを、これから何十年も続けられるか?」
答えは、ノーでした。
我が家は、はっきり言ってズボラです。3〜5年ごとの塗り直しを、ちゃんと計画して、お金を用意して、続けていく自信がなかった。憧れだけで建てて、手入れが追いつかずに後悔する未来が、なんとなく見えてしまったんです。
デザインは大好き。でも、暮らし方として続かない。だから、泣く泣く見送りました。
念のため:BESSが悪いわけじゃ、まったくない
ここは誤解されたくないので、はっきり書いておきます。
BESSの家は、手入れを"楽しめる"人にとっては、これ以上ない家だと思います。木を育てるように家と付き合う、その時間そのものが趣味になる人もいる。実際、BESSには定期診断の仕組みや、メンテナンス費用を積み立てる制度など、長く付き合うためのサポートも用意されています。
つまり、「BESSはダメ」じゃない。「我が家のスタイルには合わなかった」。それだけの話です。マメな人になら、私はむしろ全力でおすすめします。
そして、思わぬ縁につながる
おもしろいのは、ここで話が終わらなかったこと。
BESSの展示場で担当してくれた営業さんから、後日「こんな土地が出ました。BESSの家を建てませんか?」という営業のメールが届いたんです。
BESSを建てるつもりはなかったのですが、メールで知ったその土地自体には惹かれました。
そこで、その土地に別の工務店の企画住宅を建てられないか、自分から相談することにした——のですが、そこで今度はとんでもないトラブルが待っていました。台風の夜にかかってきた、一本の電話から始まる話です。
BESSで迷っている人へ
最後に、当時の自分に言うとしたら、これです。
BESSを建てるかどうかは、「デザインが好きか」じゃなく、「手入れを楽しめるか」で考えるといい。
好きなだけなら、私みたいに見送ることになるかもしれません。でも、木と付き合う時間ごと好きになれそうなら、最高の選択になると思います。
そして、家づくりは1社で決めないこと。私はBESSに惚れ込んでいた時期がありましたが、結果的にいろんな会社を見て回ったから、自分たちに合う形にたどり着けました。まずは複数社の資料を取り寄せて、見比べてみるのがいちばんの近道です。



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